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肌のくすみや不妊の原因に!? 老化を早める「糖化」の症状と対策
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肌のくすみや不妊の原因に!? 老化を早める「糖化」の症状と対策

3月10日は砂糖の日。女性は甘いものを好きな人が多いですが、体内で起こる「糖化」という現象は知っていますか?

実は、糖化は焼き物や揚げ物を食べることで誰にでも起こります。そして、糖化によって生成されたAGEs(糖化最終生成物)が体内に蓄積されると、身体の様々なところに影響してくるんです!

体内の知らないところで起きている糖化を防ぐためにはどうしたらよいのか、糖化の影響について研究されている同志社大学生命医科学部の八木雅之教授にお話を伺いました。

◾️「糖化」=体の中が焦げること

──早速ですが、「糖化」とはなんでしょうか。

「タンパク質と体内のブドウ糖が体温で温められると、タンパク質が褐色化し、硬くもろくなります。これが糖化です。ホットケーキを焼くとだんだんキツネ色になるのも同じ現象によるもので、糖化は『体のコゲ』とも呼ばれます。

糖化は体内だけでなく、食品加工の段階でも起こるものです。ただし、食品加工では風味を増すことや色目をつけることでプラスに捉えられることが多いのですが、体内で糖化が起こると、老化を促進するなど身体に様々な影響が出てきます。この体内に起こるダメージのことを総称して『糖化ストレス』といいます」

◾️糖化が進むと、肌が劣化し、妊娠しにくい体に

──体内で糖化が起こると体に悪影響を及ぼすのはなぜでしょうか。

「糖化の反応が進むとAGEs(糖化最終生成物)という物質が作られるためです。AGEsはたくさんの物質の集合体の総称で、その数は数十〜数百種類にも及ぶといわれています。

──AGEsの蓄積量が増えるとどうなりますか。

「まずは肌に影響が出てきますね。糖化はタンパク質が褐色化する現象なので、皮膚色への影響として肌のくすみが見られます。また、AGEsの蓄積に伴い肌に弾力を与えているコラーゲンのしなやかさが低下するため、肌の劣化を起こします。さらにAGEsが蓄積すると肌のキメが乱れて、老け顔にみえてしまうでしょう」

──女性にとっては、見過ごせない症状ですね……。

「さらに、女性の場合は卵巣内にもAGEsが蓄積されるため、糖化ストレスが高いと妊娠しにくくもなります。また、不妊治療による体外受精の受精率が低くなるという影響もあるんですよ」

◾️糖化は様々な病気の原因に

──糖化が原因で起こる病気はありますか。

「AGEsが血管壁に溜まることで、血管が破れたり硬くなったりする『動脈硬化』を起こすこともあります。本来ならマクロファージという白血球の一種が悪玉コレステロールを食べてくれるのですが、悪玉コレステロールがAGEs化すると、分解できなくなってしまうのです。動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞など、様々な病気の原因となります。

また、認知症患者の脳内のAGEsの蓄積量を調べると、健常者に比べて蓄積量が数倍多かったという研究報告もあります。そのため、認知症には糖化が関係していると言われており、現在も様々な研究がなされている最中です。

他にも糖尿病の合併症である神経障害や網膜症、臓器の機能低下など、糖化は身体の様々な部分に影響を及ぼします」

◾️糖化の原因は、加熱食品?

──糖化はどのような食品を食べることで起こりますか。

「加熱調理の過程で糖化された食品の摂取が糖化促進の原因ではないかと言われています。例えば色目がついているハンバーグや、焼肉などの焦げ目がつく焼き物、揚げ物などがその対象です。

糖化ときくと甘いものによって引き起こされるものだと思ってしまいがちですが、ここでいう“糖”とは炭水化物や芋などに多く含まれるブドウ糖。そのため、甘いものよりも他の食品に注意する必要があります。

また、AGEsは食事だけでなく飲酒や喫煙でも生成されます。飲酒では体内でアルコールが分解してできるアセトアルデヒドが、喫煙では煙の中に含まれるアルデヒドが肺を経由し、それぞれタンパク質と結合することでAGEsが生成されてしまうのです」

◾️食生活に注意!

──糖化を防ぐ方法はありますか?

「まずは、間食を避けることです。健康な人でも、食後は必ず血糖値が高くなります。この『食後高血糖』の状態が継続したり、体内で頻繁に起こったりすることで糖化が起こり、AGEsが生成されるのです。そのため、間食を避けて食事を1日3回にして規則正しい食生活にすれば、高血糖が続く状態を避けることができるでしょう。

また、血糖値の上昇を緩やかにできるという理由から、サラダなどの野菜を先に食べる食事法『ベジタブルファースト』も良いとされています。ちなみに、サラダにはドレッシングがかかっていることも重要です。ドレッシングに含まれているオリーブオイルや酢にも、糖化を抑える効果があります。

さらに、主食となる糖質と副菜を組み合わせて食べると効果的であることも分かっています。これは糖質が食物繊維と絡むことで体内に蓄積されず、排泄されやすくなるからです」

◾️ウォーキングなど、食後の適度な運動で予防を

──食後高血糖を抑える方法はありますか?

「食後に運動すると血糖値の上昇を抑えることができます。運動といっても大げさなものではなく、食後60〜120分後に階段を3分間上昇するだけでもOKです。適度に体を動かすことで糖の消費が高まり、血糖値の上昇している時間が短くなります。ですので、食後はエレベーターを使わず階段を使うようにすると良いでしょう。

また、筋肉を動かすことが大事なので、スクワットでも代替できます。太もものところにある筋肉が一番エネルギーを持っているので、そこを動かすことのできる階段の上昇やスクワットが効果的です」


食事を取ることで知らないうちに体内で起こっている糖化。見えないところで起こっているだけに、知らずにいると危険な状態に陥る可能性もあります。とはいえ、糖化を防ぐ方法はとても簡単なので、ぜひ今日から実践して健康な身体を維持していきましょう。

(辻野祐馬+アリシー編集部)